電動バイクで公道を走るのに必要なものとは

       

公開日:2023/03/01  最終更新日:2023/04/19

電動バイク 公道を走るのに必要なもの

排気ガスが出るガソリン給油のバイクとは異なり、充電をすることで走行できる電動バイクは、経済的で環境にもやさしい乗り物として人気を集めています。そのため、街中などでみかけることも少しずつ増えてきていますが、公道で走るには何か必要なものがあるのでしょうか。免許の必要性や取得するまでの手順なども含めて紹介します。

電動バイクも免許が必要!

日本では、国産メーカーが生産している電動バイクの商品数はまだまだ少ないのが現状ですが、世界的にみると続々と新しい商品が登場しています。徐々に身近になってきている電動バイクには免許が必要なのかどうか気になるところですが、ガソリンエンジンで走行するバイクと同様に免許が必要です。似ている乗り物として電動アシスト自転車がありますが、こちらは人力で漕ぐことではじめて動く乗り物で、自転車に区分されているために免許は必要ありません。

ただし、電動アシスト比率が法律で定められており、走行速度が自足10km未満では最大で1対2、時速10km以上で速度があがるほどアシスト比率は減少し、24km以上では補助力0となります。電動バイクは自走できるマシンであるために免許が必要となってきますが、日本の免許制度では、これまで乗れるバイクの排気量で区別されていました。50cc以下が原付で、125cc以下が小型限定普通自動二輪免許、400cc以下が普通自動二輪免許、それを超えるものが大型自動二輪免許です。

電動バイクには排気量がないため、指定された条件で安全に安定して出すことのできる最大出力を意味する定格出力によって免許区分が定められています。0.6kW以下が原付で、1.0kW以下が小型限定普通自動二輪免許、20kW以下が普通自動二輪免許、それを超えるものが大型自動二輪免許です。

購入後から実際に乗り始めるまでに必要な手順とは

電動バイクは購入後にすぐに乗れるわけではなく、いくつかの手続きが必要となってきます。それでは、乗り始めるまでにどのようなことをしなければいけないのか順を追って紹介します。

ナンバープレートの取得

公道はナンバープレートがないとバイクを走行できないため、ナンバープレートの入手が必要となってきますが、定格出力によって取得場所が異なってきます。店舗で購入すれば、ナンバーの取得などは店側で行ってくれることもありますが、ネットなどで購入する場合などは、自分で手続きしなければいけません。

ナンバープレートでは定格出力1.0kW以下のバイクであれば、自分が住んでいる市町村の役所に行けば取得が可能で、市民税などを扱うところが窓口となってナンバー交付の申請を受け付けてくれます。申請に必要な主な書類としては、窓口やホームページで入手可能な軽自動車税申告書兼標識交付申請書、購入店でもらう販売証明書、所有者及び使用者の印鑑、免許書などの本人確認書類、人から譲ってもらった場合は譲渡証明書などがありますが、念のため役所に確認しておきましょう。

それ以上の定格出力では、陸運局へ行く必要があります。必要書類としては軽自動車届け出済返納済確認書、軽自動車届け出済返納証明書、自賠責保険証明書、3か月以内に取得した住民票、認印などです。費用としては役所で手に入れるナンバープレートの費用はかかりませんが、陸運局ではナンバー登録代として数百円かかります。

自賠責保険の加入

電動バイクは、通常のバイクと同様に自賠責保険への加入が必要となってきます。かりに自賠責保険に加入しなければ、1年以下の懲役または50万以下の罰金、違反点数6点となり、自賠責保険の証明書を持っていないだけでも30万円の罰金です。加入手続きにはナンバープレートの交付時にもらえる標識交付証明書と保険料が必要で、加入場所としては保険会社や販売店だけでなく、コンビニやインターネットでもできます。加入期間としては1年間から5年間まで選択が可能で、期間が長ければ長いほど価格も安くなります。

ナンバープレートの取り付け

受け取ったナンバープレートを電動バイクに取り付ける必要がありますが、ナンバープレートの取り付け前に所定の場所に自賠責保険のステッカーを貼っておく必要があります。交付されたナンバープレートは、付属のボルト類とプラスドライバーがあれば、簡単に取り付け可能です。

免許以外に必要なもの・準備は?

電動バイクに必要なものとして免許がありますが、それ以外にも乗り初めまでの手順で伝えたように、最低限しなければいけないこととしてナンバープレートの入手や自賠責保険の加入があります。ただし、自賠責保険だけでは補償内容としては充分ではありません。対物や自身の怪我、バイクの補償を受けるには任意保険に入る必要があり、万が一の高額な賠償責任にも備える必要があるでしょう。

任意保険は各種保険会社で加入できますが、ネットでも簡単に加入できます。1.0kW以下であれば自動車の任意保険特約によってお得に加入することも可能です。また購入後には、毎年軽自動車税も必要となってくることも覚えておきましょう。

まとめ

電動バイクで公道を走るのに必要なものについて説明しました。電動バイクはガソリン車と同様に免許が必要となってきますが、免許区分としては定格出力によって異なるため、購入前に希望の車種の定格出力を確認しておきましょう。また、免許さえあれば購入したバイクをすぐに乗れるわけではなく、自賠責保険やナンバープレート、任意保険の加入などが必要となってきます。さらに、毎年の税金も支払わなければいけないので、電動アシスト自転車とは異なるということも覚えておきましょう。

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